エロ薄めだが読み応えありまくり。

※一部「スーパーナチュラル」のレビューをコピペします。

ノンケの男性がネコ(受)に甘んじ身体の変化や周囲からの偏見などで男性としての自信を無くし、自身を見失いそうになる不安感と恐怖。その反面、心からパートナーを愛する気持ちとの狭間で苦悩する姿がとても丁寧に解りやすく描かれます。
あぁ、こういう恐怖って現実にあり得るんじゃないかな？と感じました。
前作の「スーパーナチュラル」より遥かにテーマが奥深く読み応えがあります。

「スーパーナチュラル」とスピンオフの「インザアパートメント」は全て台詞が関西弁で描かれる。
それは確かに新鮮さはあるし、其れなりに面白味もあるが、個人的に青年漫画以外は作中全ての台詞を方言で通すのは御法度だと思っている。何故なら、疎外感と共に一気に作品全体が田舎臭く感じてしまうから。其処は覆い隠して欲しい。

淡白でお洒落な絵柄、尚且つディテールまで丁寧であり人体のバランスや崩れがない。若い感性を遺憾無く発揮された作画力。どちらかというとイラストレーターの様な雰囲気。その淡白な絵柄とは裏腹のストーリテラーぶりには驚きです。確かにダラッとしてしまいがちな部分などは見受けられるが、ちゃんと奥行きのある内容です。

この作者さん、至ってエロはシンプル且つカジュアル。
決して濃くない。正直、BLにエロは必須だと思う自分としてはエロとストーリーとのバランスが若干悪いと思う。
エロ過ぎないのは良いがカジュアル過ぎるのもなんだか萌えない。
あと、台詞の言い回しやストーリー展開が直接的ではなく、読み手が情景や台詞の端々で登場人物の心情を読み取る必要が若干ある。
くらもちふさこ や いくえみ綾 などの作風に近い印象を受けた。
それも個性としてアリではあるがちょっと面倒だなって感じました。