後宮の舞姫 ~太子さまの花嫁選び~
」のレビュー

後宮の舞姫 ~太子さまの花嫁選び~

姫野百合/水綺鏡夜

切ない乙女の恋心を読みたい方向きです

ネタバレ
2017年9月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 303ページでした。同作家さんの“後宮庭園”の次作だそうですが、数十年後になるので内容はリンクしておらず、前作を読んでいなくても全く問題はありません。(前作に出ていた人達のその後が少しわかる程度です。)
ヒロインは舞が上手な庶民で、ヒーローは皇太子という身分差の恋愛成就ストーリーです。
舞が習えるという事につられて、皇太子妃候補の集まりである『花嫁太学』(大半は宮中に仕える女官になるが、一人だけ皇太子妃に選ばれる)という、全寮制?のような場所にヒロインが入る所からストーリーが進展していきます。
そこで繰り広げられる女の世界の嫉妬や友情などに加えて、ヒーローとの恋などが描かれています。…が、ヒーローが最後まで身分を隠しているせいで、ヒロインの舞女になりたい気持ちとは裏腹に、一歩一歩皇太子妃候補に近づいていく(試験などで人数が減っていくので)ために『まさか自分が選ばれる訳が無い』と思いながらも、苦悶が絶えません。
この作品は、ほぼそういったヒロインの苦悩で占められています(苦笑)。
ヒロインが清楚で地味目な美少女系なので、脇キャラがグイグイ話を引っ張っていきます。どの脇キャラも良かったんですが、特に皇太子妃ライバルの玉艶は“ガラスの仮面の姫川亜弓”みたいでカッコよかったです!
ストーリー的にはあまり緩急の無い感じですので、切ない乙女の恋心をしっとり読みたい方にオススメします☆彡
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