おとなごっこ
」のレビュー

おとなごっこ

上田にく

表題作+1作品「猫の戯れ」

2017年10月2日
「おとなごっこ」
「夜が明けて恋の輪郭」
徳間と徳間のクラスに転校してきた長谷川のお話。クラスに馴染もうしない徳間にどんどん踏み込んでくる長谷川。いつしか二人は…。あっさりしたお話でしたが、二人の関係がさらりとしていて、かえって居心地の良さが伝わってきます。不器用な徳間が長谷川にちらりと見せる素直な気持ちにキュンとさせられます。絵も綺麗でした。

「猫の戯れ 前・中・後編」
現代文の藤田先生が気になる雪広。なんとか近づきたくて、「ネコ」のキーワードを頼りに会いに行ったら…。ちょっと有り得ない設定かなと思ったけど、可愛いお話だったので。好きな人の秘密を自分だけが知ってると思うと、「好き」も加速しちゃいますね。こちらもさらっと終わりますが、こういう終わり方、好きかもです。

「長谷川くんと徳間先生の話」描き下ろし10ページ
高校卒業10年後のお話。二人は一緒に暮らしています。顔も体付きもすっかり大人の二人。実はこの描き下ろしを読むまで、「猫の戯れ」の後編に出てきた徳間先生が「おとなごっこ」の徳間と気付かず。びっくりして、即刻読み直ししました!ひとつに繋がってたんだ!となんだか嬉しくなっちゃいます。立派に先生になった徳間が「長谷川に替えられた」なんて…。なんだか感動です。描き下ろしあって良かったー!!
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