このレビューはネタバレを含みます▼
題名は二重の意味になってると思いますよ。
優くんが「北島くんが謝ることはなにもない」「(僕を)許してくれる？」と聞くと、北島くんは曖昧に返事をして「優しくしてくれたら(許す)」といっています。
途中までは、優くんが怒って許さん！って言っている意味で、
最後に「ごめんしたって許さない」が、「優しくしてね」だったという、可愛いお誘いの意味になるというわけだと思いました。
可愛くてさらっとした絵とダークなテーマが、ここ10年くらい商業で書かれていない某作家さんのようで、某作家さんの大ﾌｧﾝで既刊を全部持っている身としては、この作家さんが同じに匂い(絵の感じも似ています)をさせてくれてるのがすごく嬉しくて、今後もBL書いてほしいなと思いました！
絵についてはこの作家さんの他の作品と変えてあるので、あえて、このタッチにしていると思います。もっと書き込めるのをあえて、このくらいで抑えて生臭さを出さないようにしてるのだと思いますよ。
北島くんて、両親の表現や家のお手伝いをちゃんとしてきたから掃除や料理ができる今時珍しい育ちの良さから来る世間知らずの箱入り具合が、私は可愛いかったですね。結局、床上手にもなって嫁として完璧になってしまいましたが、優くんがビッチがタイプになっちゃったのでｵｰﾙｵｯｹｰですね(笑)
ずっと枕を、北島くんにゆずっている優くんがいいですね。大事なんだなって小さいところから伝わってきます。隠し撮りも自分は遠くから見ていて満足してたんだな～、ゲイだという噂を聞かなければ、見に行ってウリしてるの知らなければずっと影から見てそうなくらい、近寄りがたい聖域のようなものが実は他人にけがされていたら、そりゃ怒りますよね…お前自分を大事にしろと。俺が影からこっそり大事に見てたのになんだそりゃって。
でも、パフェのくだりであーもーだめだ、近づいてしまったらもっと好きになってしまった…ってなんともいえない胸のむずむずがよかったですね。
この二人が後々も仲良くイチャイチャしてそうな描き下ろしも良かったです。
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