一滴、もしくはたくさん
」のレビュー

一滴、もしくはたくさん

沙野風結子/湖水きよ

ストーリーが良かった(ハω`。)

ネタバレ
2017年11月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ まず設定に惹かれました!
水師である保嵩は見た目に反する気の強さで、
だけど実は健気で献身的な一面も。

水師が枯れ人にエネルギーを送るシーンは
とても幻想的で、なんとなく背徳感を
感じてしまう色気があって、息を呑みました。

水師という職業を胡散臭い詐欺のようなものだと
最初は、保嵩に関わりたくなかった堤だが
自分のエネルギーを自分一人で
まともに歩けなくなる程までにギリギリまで与え
枯れ人を救っていたことを目の当たりにした堤は
水師への考えが変わってくると同時に保嵩にも惹かれていく。

この二人の関係が、徐々に近付いていく過程は
ドキドキしながら読みました。
堤が保嵩に惹かれていくのにも
保嵩が堤に惹かれていくのにも
響二が絡んで背徳感がある中、とても自然で良かったです。

響二が密かに保嵩を見守って想ってきたのには
切なくて、響二もどうにかしてあげたいと
思いながら読んでいましたが
欲を言うと、保嵩との関係や距離感など
もう少し明確に知りたかったです。

途中モヤモヤするところがあって
そこが気になったのと
最後の3Pに至ったのは、まだ理解出来るのですが
その後が、あやふやになってる所が
ちょっと不満でした・・・

保嵩は響二の想いに気付いてないのに、
実際に響二とは一線を越えなかったにしろ
あそこまで濃密な内容のモノをしたのだから
あのまま三人で仲良くとはいかないのでは?

堤だって思うところあるだろうし
あれじゃあ響二が可哀想すぎる・・・

最後は、堤と保嵩が恋人同士ということで落ち着いて
響二は弟として家に置いたってことでいいんですよね?

ちょっとラストがハッキリしなくて
モヤモヤが残ってしまったのが残念です。
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