恋のツキ
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恋のツキ

新田章

リアルだからこそ疲れる

ネタバレ
2017年12月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ この状況、心情。すごく良く分かります。
たかが電気の消し忘れ。されど…。
積み重ねられたものが、少しづつ足元を不安定なものに変えていく様を、上手く描写してあります。
ただ4巻から元彼まで登場。早くも恋の夢が醒める気配を感じるこの主人公なので、さらに嫌な予感。
この主人公は、自分を持っているようで持っていないような、大人のふりを頑張っているけどなりきれていないようなところが、リアルな描写ゆえになんだか疲れます。4巻から読み手の主人公への気持ちも、醒めてしまう感覚がありました。
似た経験をしたことがあるので手に取りましたが、客観的に自分を見るとともに、現実に引き戻される部分を見せつけられます。
おそらく一部の方は共感とともに同族嫌悪に陥り、
少し疲れてしまうかもしれないように感じました。
私はどういう選択をしようか。迷っている方にはいいかもしれません。
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