情熱の報い
」のレビュー

情熱の報い

ミランダ・リー/瀧川イヴ

ヒロインへのジェイクの寄せはさすがの手腕

2017年12月25日
荒んでいた少年がチャンスを与えられて立派な人物へ見事に転身を果たした。モテ男ぶりは相変わらずのまま。
ルックス満点の身なりの小綺麗な、職業も固そうな男性、そして、天然に女性を惹き付ける上に、自分に声かけてくる女性にも愛想を振り撒くという根っからサービス精神まで持ち合わせている男性。
当然女性遍歴数知れず。
これで落ちない女はまずいないだろう、といった押せ押せがお見事。
おまけに、ヒロインは彼の事が好きだった。

子どものことは、なかなか言いにくいのは理解できる。ましてや彼は札付きのワル故にヒロインの所に労働奉仕のいきさつ。警戒心も手伝う。

なぜそんなだったのかも生育環境に触れて、ストーリーは、そして、今に至る人彼の成長を支えた暖かい手にも十分触れて、読んでいて人間のエネルギーを心地よく感じる。

二人の出会い、偶然の再会、彼の成長をサポートした人間たちとの出会い。一度きりではなく、一点が、あるところで次の繋がりに線で結ばれる。
若き日の情熱は、次の展開を産み出していった。

HQの定石、子ども出来てる設定。
子どもが欲しいからのことではなく、相手が欲しいからの結果であり、子どもとは欲しいときより、それを考えていないときに出来やすい、という一種のリアルはそこにあるがー。
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