桐生先生は恋愛がわからない。
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桐生先生は恋愛がわからない。

小野ハルカ

安易じゃないのが面白い

ネタバレ
2018年1月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ よくある「鈍感喪女がよくわかんないけどイケメンどもにモテモテで言い寄られてどうしよー★」な退屈なラブコメかと思ったら全然違った。本当にタイトル通りの主人公とは思わなかった。セクシャルに対する考え方や説明が一通りあって設定までされてるのが新鮮。コミックエッセイでマイノリティな性的指向やジェンダーをテーマにとりあげたものはそこそこあるけど、いわゆるBL、百合ジャンルではともかく一般ジャンルでのストーリー漫画はまだ珍しいですよね。ノンセクシャルやアセクシャルを主体に扱ったのは初めて見ました。主人公もただ振り回されているだけじゃない。「自分の心ほど信用できないものはない」というセリフは至言。全員がどこか歪な部分があって魅力的だと思う。主人公とともに冷静かつ余裕のあるダンディキャラだった軍師や、かわいくて一途なアサシンも成長していっているのがとてもうれしいし萌えました。主人公がとった道は、読者の自分としては寂しいけど筋が通ってるしとてもいい。そうじゃないと嘘になる。あああーただ自分の好きなキャラとくっついたifも見たいなあ!二次創作的感覚で!という欲は捨てられないのがもどかしいなw
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