このレビューはネタバレを含みます▼
クラブの黒服 緒方勇介×その店に入り浸っているチャラ男 佐矢真崎のお話。
ナンパ目的で毎日の様に店に来るサヤのチャラ男でいる理由が切ない。テキトーに女の子とチャラチャラしていれば、過去のホモやキモいと言われた事から隠れられるし、何より男性を好きにならなくて済む自己防衛だったなんて。
一方、喜怒哀楽の表現が薄く無表情と思われる勇介は、怖がられたり彼女にも逃げられたり損することばかり。自分と対照的なサヤの様に不機嫌な顔も笑う顔も分かりやすく出来たらいいのにと思っていた。
そのサヤは勇介の薄い喜怒哀楽を最初からキャッチしてくれ、勇介がサヤに興味を持つのわかる気がする。ノンケの勇介がサヤに惹かれていく展開が軽いなぁと思いながら読んでいたら、まさかの落とし穴があったとは。やられた。
自分から望んだのに男性相手では身体が拒否するという落とし穴。いくら可愛いサヤでも男だもんね。女性とだけ付き合って来た男性なら誰もがぶつかる壁なのかな。サヤにはとても残酷な事で、サヤを傷付けた自分に勇介も傷付き辛い展開。
アホな先輩西山の登場で、サヤの為にブチ切れた事で勇介はそれまでの迷いや後悔を清算出来たのかな。ちゃんとサヤと向き合えた。「サヤに好きになって貰える男が羨ましい」って良い台詞よね〜サヤたまらなかっただろうな。
ラストのラブシーンはサヤの可愛い事!初々しさと初めて男の人にギュッとして貰えキスして貰えたと喜んでいたその相手と結ばれる嬉しさが溢れていた。勇介の優しさも伝わるエロ可愛いラブシーン良かった〜。サヤの嫌みのないありがとうやちょー嬉しいって言葉がいい!サヤといる勇介の表情もソフトになってきっと二人はラブラブちょー楽しい日々を送ってるんだろうな、と思えるとてもいいお話でした。