CANIS THE SPEAKER
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CANIS THE SPEAKER

ZAKK

大規模な国際犯罪に巻き込まれる運命の三人

ネタバレ
2018年1月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 我々は家族であり恋人であり同士である、と意味深なモノローグで始まる三人のお話は前作でリョウのボス ハロルド(ハル)、岩城タダノブ(ノブ)・サミュエル(サム)の10歳孤児院時代から。賢さ故孤児院の闇を覗いてしまった三人は突然引き裂かれる。

1巻は孤児院から拉致されたノブの6年後からの過酷な人生を。売 春宿で暴力行為をする男達の男娼にされたノブ。情のある人達が簡単に殺される世界で、ノブはハルとサムの勇気と知恵を思い出し希望を捨てなかった。密かに独学で語学習得し裏社会の情報収集に勤しむ。ヤクザ幹部 アザミに自分の能力を交渉しヤクザの世界に自ら飛び込む事で生き延びた。

そして2巻。ハルとサムは高校時代一度「目」だけの再会をする。その目が訴える事!自分達の刑事ごっこのせいでノブを守れなかったと自責の念にかられていた二人。後に互いに目を合わせる度ノブを想うと言った言葉が辛い。

成人しハルは警察官、サムは投資銀行行員に。ある日約20年ぶりに三人での再会を果たす。ノブは岩城昌和と名乗り日本最大勢力のヤクザの企業内弁護士会計士だった。

この時身体を重ねた三人。1巻冒頭の絡みシーンの「家族」「恋人」「同士」である事をノブの傷ごと受け入れる契りだから切ない。三人一緒なら…と抱き合う姿に涙が出る。23年かかりやっと三人に戻れた。サムも眠れるかな。

そして三人は孤児院とその支援団体B&B社を隠れ蓑にした国際犯罪に立ち向かう。三人の頭脳共有で官僚、FBI、銀行、ヤクザなど大規模なズブズブ関係が明らかになった国際犯罪組織。

その全ての中心がB&B社エドワーズ兄弟(サムの重役)別名マッドハッター兄弟…帽子って事はやはりこの先もサトルは関係する?となるとリョウは狙われる?パイプラインにも柏葉の名が。リョウの両親?では飛行機事故もテロ?

サトルのターンでサムが財務長官に就任していたから幼い三人の夢だった大統領が叶う?三人の為に是非叶えて欲しい〜。三人と対峙する時のシスターが老婆だったからサム大統領もありえる。

そして23年前コリンを連れ去ったギョロ目の男(ジェームス=アルド同一人物)FBI捜査官自ら人身売買の運び屋だったとは。この男の経歴を乗っ取りハルのマフィアのボス新生「髭のハロルド」が誕生し、無邪気なチェイスの笑顔で次巻へ。ホント目が離せない。本編の予告も気になるシーンばかり。次巻いつ発売かな〜待ち遠しい〜
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