それから、君を考える
」のレビュー

それから、君を考える

小松

全体的に切ない短編集。

ネタバレ
2018年2月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 短編4話入ってますが、やはり、表題作が一番胸に刺さりました😩

幼なじみのヤス×タカシ。タカシが大学受験で田舎を出ると言い出して…。誰よりも、受験を応援してないのに、自分の気持ちを押し殺し、どんな気持ちでタカシを応援し続けていたのか。悪意の無いタカシの発言を、どんな気持ちで聞いていたのか。ヤスの気持ちを思うと涙が止まらなかった。東京行き前日の二人の会話には、もう胸が締め付けられた。泣きながら、東京行きの電車に揺られるタカシは、何を思ったんだろう。想像力を掻き立てるENDに、涙がとまりませんでした😩

《Youog~》は、微笑ましかったな~。予想外の始まりの中で、ホントの自分をさらけ出し、受け入れてくれる相手に出会い、自分の殻を打ち破っていく初々しいcpのお話でした😊

《夜明け前~》も良かった。幼なじみ大輔×要。
破綻していく家族の中で一人頑張り続けた要。そんな彼を側で見続け理解している大輔。大輔が要にかける言葉が、ホントに納得できる言葉の数々で…身に染みた。最後の要から大輔への言葉。それを、涙ながらに受ける大輔に、二人が、どれだけ想い合ってるのかが伝わるラストが素敵で泣けた。

正直、表題作に心を持っていかれ、他の作品への気持ちの入り方にムラが出てしまいましたが、短編ながら、どのお話も読み応えがありました。次の作品も、楽しみな作家様になりました。
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