個性的。詩的な展開 良かったです

甘さがなくしっとりと地味な展開であまり読んだ事のない構成だけど、好きです。隠れゲイの高校生 船戸 × 代理教師 が卒業間近に出会い、脅迫から恋人ごっこを始める二人の心の揺れ動きに引き込まれる。

子どもっぽいズルさと背伸びして大人の分別を持とうともがく船戸くんと分別を見せようとする弱い大人の先生。そんな二人の気持ちが合わさるとこんな面倒くさくてもどかしい関係に。

直接的な会話を抑えモノローグ中心で進む話は、スッと心に入ってくる文章が心地良かった。

距離と時間を置く間、船戸くんが大人になれた。会えない時間に互いにやりたい事に挑戦して、二人の絆を確かにしていた展開面白かった。吾妻さんとの過去で閉ざした先生の扉を船戸くんが開いたんだろうな。二年間我慢しての甘い展開も良かったです。