僕たちがなくしたもの【電子版限定特典付き】
」のレビュー

僕たちがなくしたもの【電子版限定特典付き】

名目古グリズリー

表題作にハマりました!

ネタバレ
2018年3月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 評価イマイチですけど、私はすごく表題作にハマりました。

受け中心にエピソード構成されてるけど、ところどころ出て来る攻めのエピソードから攻めの歪んだ執着がうかがい知れます。受けは本当に軽い好奇心から始まったほんのお遊びのつもりだったし、攻めも初めはここまで引きずるつもりはなかったんでしょうが、結局どっちも体に引きずられるようにして溺れていく。そこに普通の愛情らしき愛情の形はなくて、ここからハピエンになる展開なんてまず考えられない。受けは巻添えくったようなもので気の毒なんだけど、攻めにも同情してしまった。
別々の未来を選択出来れば希望もありそうなんだけど、このままどうしようもない世界に浸っていてもらうのも、バッドエンド好きとしては悪くないかなと。幸せになれないのに、それしか選べないと言う執着。色々と妄想の余地の残る作品で、読み終わった後に色々考えるのが楽しかったです。

もう一本の話の方は、うーん可もなく不可もなく、と言う印象です。登場人物にあまり惹かれるものがなく、いい話だなーで終わってしまいました。
なので総合評価としては前半☆5、後半☆3、トータルで☆4で。
いいねしたユーザ2人
レビューをシェアしよう!