片思いの日々
」のレビュー

片思いの日々

ベティ・ニールズ/葛城しずく

モヤモヤ感が・・・

2018年3月9日
他の人にはこの物語が純愛に思えるのだろうか?随分身勝手な登場人物だらけな気がする。マチルダの母はもちろんそれを放任する夫、ドクターに恋してただ傍に居て見つめるだけのマチルダの姑息さ、自分の生活を重視しているドクターヘンリーの頑なな行動、ヘンリーの妻の座を狙っているルシア、どれをとっても身勝手に感じる。マチルダのように自分に自信がない女性はこういう行動になるのは分からなくもないけれど、読んでいて湧いてくるこのモヤモヤ感が払拭されない。物語の全体を見てもヘンリーがマチルダに恋はしていないように見受けられる。都会で華やかな暮らしをしたいルシアとは逆のマチルダとヘンリーの希望が合致しただけ。そんなマチルダを気に入った叔母ケイトの協力というよりは誘導があっての結婚に感じられてならない。マチルダにしてみれば恋するヘンリーと結婚できたロマンスなのだろうが、ここには愛し愛されるという根幹をなしていない。これがモヤモヤ感の正体か!?
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