ドキドキさせてくれる二人

名前も知らない憧れの人と一緒に仕事をする機会が訪れて舞い上がる気持ちがよくわかる。その人は結婚指輪をしているオープンゲイで…。冒頭から引き込まれます。

同じ会社の営業マン 浅田 × 制作課 観月。観月に憧れていた浅田はある日涙を流す観月の姿を目撃し、そこから距離を詰めていく二人。スマートな観月が浅田には弱い面を見せ彼には過去があり…。

観月の過去を絡めながら浅田の気持ちが明確になる展開が丁寧でとてもいい。過去も含めて二人で前を向いて歩き出せたのも良かった。ドキドキさせてくれた二人はとても魅力的でこの先をもっと見ていたい。

でも展開のキレの悪さと台詞のぎこちなさと指輪の扱いがイマイチで、のめり込めない部分があるんですよね〜。先生の過去が重い内容の割には浅いからなのかな。

書き下ろしはその不安を消してしっくりとまとまっていたんですけど。気になりながらも再読する程好きな話なのですが、毎回惜しい〜と思ってしまいます。