カスミとオボロ
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カスミとオボロ

丸木文華/THORES柴本

広くオススメな丸木文華作品

ネタバレ
2018年3月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 構成力も文章力もあるけれど、BLや近親ものなどのシチュエーション故に、誰にでもはすすめられない作品ばかりの丸木さん。
しかし、この作品は主人公の美少女と、彼女のはるか前世に因縁のある一見美少年の鬼が、一緒に過ごしながら出会う事件を描いた伝奇的オムニバスなので、一般的なミステリーのように読めるので、多くの方にすすめられます。
無害なふりをして、ただひとりの女性を愛する鬼の純愛物語でもあるので、どぎつい性描写もありません。
耽美な雰囲気はありますが…
長編としては、夫である鬼を裏切り、人間に加勢して、人間との間に子どもをもうけた妻は何を考えていたのかというミステリーでもありますね。
何巻あっても夢中で読み、新しい事実がわかると伏線を読み返したくなる名作です。
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