ピクニック
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ピクニック

山田ユギ

抑えてる気持ちが溢れ出る時

2018年4月1日
目次に8つのタイトルが並んでますが、おおまかに4つのお話。
1「ピクニック」は、大学の同級生で彼女と別れたばかりの男前と…というお話。「5秒で忘れる」はそのスピンオフ。
2「僕にだって言い分がある」「君が隣で眠るわけ」は、別単行本の続きで、脇キャラのお話。
3「だけど時々やさしいの」は、男専門で渡り歩く騙し人が、子供に懐かれちゃうお話。
4「わたしたちどうなるの」「どうなるもこうなるも」は、東京勤務が決まった後輩を送り出す先輩会社員のお話。

どれも心情表現が豊かで、特に、溢れそうな抑えてる気持ちを描くのが上手。
世間体とかプライドとか相手の気持ちの不確かさとか、本音を言いたくても言えない理由はいろいろありますが、そういうのが溢れ出すまでの経緯と溢れ出した時の描写がさすがです。
そしてエロシーンはなんか色っぽい。
総219ページ。
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