舞台はアメリカ。





2018年4月10日
☆3.8くらいです。舞台は完全にアメリカで日本人は主人公の玲のみ、というのは溺愛系スパダリものでは初めて読んだためすごく新鮮で、でも違和感もなくて良かったです。ただ、全てが中途半端な印象で、読後モヤモヤしました(内容的なモヤモヤではなく作品自体に)。この作品の特徴は、交互に受けと攻めの視点で文章が書かれていて、それが頻繁に入れ替わる点だと思うのですが、すれ違う様を切なさではなくどちらかというとコミカル寄りに読んでいくのは面白かったです。ただ、物語中起き(てい)る事件に対する若干の推理要素もあるのですが、両者の立場からの記述がある分、伏線が出て来た段階で詳細まで結末がわかってしまうので、面白くなかったです。特に予想を超えてくることもなく。そして、溺愛と謳うほど溺愛的な具体的記述も少なく、クリフォードも大して腹黒でも策略家でもなくて普通の恋の駆け引きレベルだった。エロも結局、最後の最後まではしないまま終わるし。シンデレラストーリーというには何かが足りないし。うーん、設定や構成はかなり良かっただけに、残念でした。

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haru さん
(女性/40代) 総レビュー数:261件