服飾師ルチアはあきらめない ~今日から始める幸服計画~
甘岸久弥/雨壱絵穹/景
このレビューはネタバレを含みます▼
魔導具師の方も読んでるのですが、ルチアが好きだったのでこちらも買いました。そしたら、開始早々同じく本編の方で大好きなヨナスが出てきて、まさかの関係性に驚愕。息を呑みましたが、おそらくあの衝撃が萌えでした。
両視点を読んでお互いに強く影響しあい思い出に残る、ある種の運命の出会いだなぁ、と感慨深くなりましたが、本編の方でそんなにしっかり絡んでいたかは覚えがなく、お互いの根っこに存在する思い出だけど、大切な思い出として残すだけで、ダリヤとヴォルフのようにこの2人は絶対お互いじゃないとダメなんだという関係では無い、そんな感じか、と納得しかけていました。
実際、各巻の主となるのはルチアの服飾師としての活躍や、その優しさ、明るさ、芯の強さ、夢のために積み重ねてきた努力により身につけた、年に似合わぬ頼りがい、とルチアをひたすら応援したくなる活躍で、そこに挟まれるロッタの可愛さやダンテの自覚済み恋心、ヘスティアとの仲良し可愛いを楽しんでました。
フォルトとのコンビも大好きでしたが、本編での玉ねぎエンドを知っていたので、もし恋愛が挟まるならダンテかロッタが本命かな、とそんな風に思っていました…いたのです…。
そこにぶち込まれるルチアとヨナスの再会!しかもまたもや両視点!さらには服飾師とのしてのルチアに会うヨナス!今度は背中を見送る側なヨナス!そしてやっぱり両視点!〆は必ずこの2人なのはもうズルくないですか?最高です。
ヨナスが出てない時も時々度々「夕焼けのお兄ちゃん」の影を感じさせていて、それにはほっこりしていただけだったのに、これらを経て私はもうそれらにすら萌えと悶えを感じずにいられなくさせられました。ルチアの服飾師としての顔に見惚れるヨナス…え?ヨナスが!?見惚れる!?となった私は悪くない。
なにより、私の一番の萌えポイントはこれらのやり取りが徹底的に2人の周囲の人達が居ない状況で積み重ねられてる事です。信じられますか?メイン級人物はもとより、サブキャラたちも誰も知らないんです。ルチアの家族は夕焼けのお兄ちゃんのことを知ってるけど、それだけなんです。この2人はここまできても2人だけで積み重ねてるんです。すごい。本編の方でもヨナスとルチアの波動を探したくなりました。探します。
例え最終的にこの2人がくっつかなくとも二人の関係性を見守りたいと思ってます。続刊楽しみにしてます!