このレビューはネタバレを含みます▼
ラチエルは親戚から嫌悪されているからか、モテないと自負しているからか、自身の言動が他人にどう思われるのかを気にしすぎて自分がどうしたいかもわからなくなってしまっているようなところがあり、自信がなくて怖がりなのかと思いきや何でもやってみる精神があって魅力的です。
溺愛どころか愛され方を知らない女の子という印象です。ラチエルの実母は娘の前で堂々と再婚相手といちゃいちゃします。おそらく実母は女性として男性に愛されるタイプで他者への愛し方が上手くないと思います。そんな実母のもとで育ったラチエルは愛され方を知らないのかも。いやきっと実母なりに愛しているけれど愛情表現がなさすぎなので、今後ファハドに愛されていくラチエルが楽しみです。
自分を卑下するラチエルに対し「ラチエルは素敵だ」「俺のこと信じて」と語気を強めて伝えるファハドが印象的です。ファハドが初めて恋人としてラチエルに訴えたシーンだと思います。結局ラチエルの心には響かなかったかもしれないけど、2人の関係にとって大きな一歩のはずです。次巻楽しみです。