半分あげる【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】
有馬嵐
このレビューはネタバレを含みます▼
何を思って白木の母親は息子に心って名前をつけたんだろう。きっと純粋に愛を受けていた時期も知ってるから白木もどんなことをされてもやっぱり自分のお母さんなんだって言えるのかな…。家庭内の問題は警察には踏み込みづらい、白木の全てを受け入れてしまう強さが周りも虐たいを疑わなかったのかもしれないけど、大人が子どもを虐げるということがどれだけ胸糞悪いことか。
それとは対称的に社会人になった兄に抱きついて帰宅を歓迎する妹がいる黒川は家族から愛されて、下の兄妹たちを大事に、大切に愛してきただろうということが随所から伝わってきて一冊だけで様々な家庭環境を描き切っているのがすごいです。
黒川が白木の強さは本来は高校生には必要のない強さだった、と言ったのも救いだと思いました。本当にそんな強さを無理やり子どもに身につけさせなくて済むように大人がなんとかしていかないといけないですね…。
末の妹ちゃんはお兄ちゃんっ子みたいだから2人の関係がバレた時は衝撃的なんだろうなぁ…黒川家族の暖かさもこの漫画の魅力の一つだと思います。2人も黒川家族もいっぱい幸せがありますように。
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