このレビューはネタバレを含みます▼
絵が好みで購入しましたが、お話も良かったです。
花火を背景にキスするシーンや、
雨の中、倉庫に傘を取りに行くシーンなど、
場面の描写もドラマチックで、10代だからこその
繊細さを感じました。
ただ、告白から和解までの流れは、
ちょっと性急で、それまでの交流や、
相手を選ぶ裏付けがちょっと少なく感じます。
カロリーメイトにほだされたのかと‥(笑)
ご飯を一緒に食べる、授業をさぼるなど、
もうちょっと何かあってもよかったような、
むしろ、そういった王道の交流がないからこそ、
独特の魅力に繋がっているかもしれませんが。
また、花火などの大きな音を、何故怖がったのか、
何故夜の倉庫でうずくまっていたのか、
借りたヘッドホンと音楽については、
あとでどんな風に話したのか、
受験期間はどう過ごしたのか、
高校生時代の、二人の家での生活、家族との関わり、
いじわる教育係の存在など、
ところどころ、補足がほしいような、
ここを膨らませても、話がだれないのでは、
むしろ読みたい!という箇所がいくつかあり、
星を一つ減らしました。
しかし、作者さんの描きたいことは一貫していて、
深まっていく二人の絆も美しいので、おすすめです。
二人が大人になったお話も読んでみたいです。