このレビューはネタバレを含みます▼
草間さんの同人誌時代からのファンです、今作も大好き。
その上で、レビューは購入を迷っている人のためにあるものだと思うので、作者御本人のキャラクターにならって超現実的に話をするなら、これをBLといっては不幸な出会いも産んでしまう気がします。探偵ものバディものとしても、もちろん世にはずっと上もいらっしゃる。(まあ探偵というよりは町の便利屋さんなんだけど)(探偵ものコメディとしては十分な練度だと思うしとても楽しい)
個人的には、ブロマンス、関係性萌えものとして楽しむ作品かなと思います。下半身はそこそこフリーダム(草間節)な主人公のおかげで、ブロマンスもので物足りないエロスも見られるよ、といった感じ?
高校生のころ、結局直接話すことはなかった2人がいいおっさんになって再会し、お互いに相手の言動が自分の精神性の底に引っかかり続けていた相手だったことが一冊かけて詳らかになる……うん!たまらん! あのとき始まらなかったものが、大人になった今だからこそ動き出したのだ-----。不細工に、だけど。(その不細工具合が愛しいしエロい、というのが草間作品だと思う)
短編でもこういったことを上手く表現される作家ですが、今作は260ページですから…満足…。
ブロマンスのロマンス:愛が、BLのラブより軽いとは限らない。これぞやおい。BBAですみません。
しかし皆さん書かれてますが、本当にまだまだ続けられますよねコレ。情報うまく探せないんだけど続きあるんだろうか。ライフワークみたいにゆるゆる描き続けてくれないかなぁ。//草間作品が口に合いそうでお仕事ものが好きな方は『はつこいの死霊』が個人的イチオシなので試してみて欲しい…。話のクセ(好き…)も絵のクセ(大好き…)も今より更に強いですが。