このレビューはネタバレを含みます▼
物語は短いですが一つ一つの出来事は些末なようで心を蝕むものばかりです。未整形の頃はクラスで浮き、綺麗になると道端で変質者に襲われかける、といったような女性の苦悩が切実に描かれていました。これに何も感じられない人は容姿に悩まず生きた証明だと思います。
この物語ではブスでも美人でも苦労するものだと暗に示され、なおも整形のことしか考えられない主人公の狭小な価値観が浮き彫りにされたところが印象的でした。故に主人公視点では友人と過ごした旅行、学祭等のイベントが描かれていないのです。
これを読んでまだ整形をしたいと思う方とは気が合いそうです。交友関係は大切にしながら地道に自分磨きを続けたいですね。