このレビューはネタバレを含みます▼
いつかの単行本無料試し読みで「雑貨店」という作品に触れる機会があり、雑貨店ピンポイントで読みたくて合本版の雑貨店と続編の夏を購入しました。一言で言うと、一方通行の片想い。受けは攻めに、攻めは受けの母親に想いを寄せている。でもその想いは絶対に届かない。個人的にそんな関係性が、作中に出てくるタバコの話に落とし込まれていると感じました。でもまさか受けが同じタバコを吸っているなんて。作中、受けの一途さがずっと垣間見えますが、このシーンが一番のお気に入りです。人間味のある受けのキャラクター性が大好き。切なすぎて抱きしめたくなりました。一つ引っ掛かる事があるとするならば、どうして攻めが受けをあんなにも毛嫌いしているのか疑問に思ったこと。受けは容姿以外も母親似なのに…これが「恋は盲目」というものか。絶対に実らない一途な想いがぐちゃぐちゃに絡んで歪に結びついてしまった。そんな最期は果たして幸せでしょうか?ラストシーンは見るに堪えませんでした。短編なのにこんなにも心を揺さぶられるなんて思わなかったため、読了後涙が止まりません。まだまだ書きたいことは山程あります。誰かとこの作品を共有したい、語り合いたい。だから読んで下さい。
愛しさと切なさを過剰に摂取したい!!そんなあなたにオススメしたい作品です。