このレビューはネタバレを含みます▼
ストーリーがおもしろいのはもちろん、樹×小夜、晴人×雨竜……どちらのCPもとても可愛らしく、また所々に散りばめられている作者様の笑いのセンスも絶妙で、毎回新刊の発売を楽しみにしている作品です。
4巻で晴人×雨竜のストーリーも一段落し、5巻から新展開、そして新たなCP登場!とのことでワクワクしながら5巻を読み進めたのですが……いやぁ、本当に……度肝を抜かれました。。。過去のお話、そしてコアラ社の跡取り息子である夢路が主人公ということで、とうとう物語のキーにもなっているあの不思議なぬいぐるみの秘密が明らかに!?とウキウキしていたこちらの想像を、遥かに超えてくる展開……本当に、本編ラスト十数ページが衝撃の連続すぎて、何度も手が止まりました。まさに、『誰か夢だと言ってくれ』……。ここにきて、タイトルの意味がこんなにも深く、重くなるとは。。。
よく見ると5巻表紙のデザイン、タイトルロゴがこれまでの4巻と比べて大きさが控えめなんですよね……その分夢路とアリスのかけがえのない時間の1ページがすごく印象的に描かれていて、5巻を読み終えた後改めて眺めると、切なさに胸がギュッとなりました。。。この先、アリス……真柴パパにどのような展開が待っているのか分かりませんが、どうか救われてほしいと願わずにはいられません。今は小夜ちゃんの手元にあるあの黒猫のぬいぐるみが、何か奇跡を……幸運を運んできてほしい;;
5巻を読んだ後にまた1巻から読み返すと、物語の感じ方も少し変わったような気がして……本当に、素晴らしいストーリーだなぁと思います。出会えてよかった!と心から思える作品なので、気になっている方はまず1巻から、『誰夢』の可愛らしくも切ない世界観・物語にじっくりと触れてみてください。