王太子様、私今度こそあなたに殺されたくないんです! ~聖女に嵌められた貧乏令嬢、二度目は串刺し回避します!~
おしばなお/岡達英茉/先崎真琴
このレビューはネタバレを含みます▼
アイリスは聖女?どこが?己の欲望の為には手段を選ばない非情な悪女だろ。
アイリスは冷徹で厳格な血族に生まれ愛情不足で育った。その点だけ同情するが、だからといって許されない!
アイリスの力は、心が欲望溢れて闇落ちする程に強くなるのか?家族に認められたいという想いが根底にあってより一層パワーアップした?
王太子とギディオンの魂の入れ替わりの謎は、、、おそらくギディオンが黒幕で、王太子に成り代わり国のトップに立ち、かつ、アイリスを手に入れたい、という身勝手な欲望が発端なのではないか?
そして強力過ぎる二人の魔力による魔術の発動によって、このような時間を遡る二人の魂入れ替わりの壮大な悲劇が起きてしまったのか?
前まで読み返してみると、現ギディオン(中身王太子)の深く重く純粋な真実の愛が切なくて、もらい泣きしてしまいそうなほどに胸が痛むシーンが多い。
愛するリーセルを救う為に、瀕死の状態で戦場から駆けつけて、涙流しながら、地獄に落ちる事も覚悟の上で、愛する人に刃を向ける、この不条理に思える愛の代償、この悲劇。アイリスの事など好きでもないのに誤解させてしまい苦しい思いをさせてしまった事を償ってリーセルとやり直したい、という必死の決意で起きた悲劇。
現王太子(中身ギディオン)とアイリスには天罰がくだりますように!!
そして現ギディオン(中身王太子)の悲願が叶って、リーセルと共に幸せになってもらいたい!!