政略結婚の夫に「愛さなくて結構です」と宣言したら溺愛が始まりました
湯瀬ライム/杓子ねこ/NiKrome
このレビューはネタバレを含みます▼
ぱっと見た目の印象は小綺麗でかわいらしい絵にも見えますが、読むとツールと素材を駆使したハンコのような着せ替えのような絵で魅力も感じなく、お話を読者に伝えようという情熱も感じられませんでした。
ストーリーやキャラクターもよくあるご都合主義なので原作の魅力の問題もあるとは思いますが、たった一巻なのに最初と最後でキャラの作画も変わってる気がするし、表紙のキャラ絵もどこか本編と違うような安定のなさを感じます。上手く見せようとするのが上手い絵…ならまだ見応えもあるのかもしれませんが、結局上手くなかった…という感じで…
漫画としても説明ばかりで読みにくく、せっかくのコミカライズなのだからもう少し絵で見せる工夫をしたら良いのにと思いました。1番違和感を感じたのは途中主人公は家庭環境から「感情をいっさい表に出さなくなった」と書いてあるのに、序盤に顔を傷つけた妹に感情を顕に声をだしています。原作にないセリフなのでコミカライズであえて追加したのでしょうが主人公のキャラクター性に一気に矛盾がでていました。
よくあるストーリーをコミカライズするなら漫画で魅せられる力、また読解力がないと難しいことが良くわかる作品でした。