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今月(5月1日~5月31日)
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シーモア島


投稿レビュー
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大正浪漫の空気に心地良く酔える作品2014年4月20日大正浪漫のどこか気だるい雰囲気のただよう、艶かしい文体にイチコロでした。
大正から昭和初期の年代がお好きな方にオススメです。
内容は、「不世出の詩人」である高校時代からの親友の琢馬(受)を、自身が編集者になってまで支えひっそりとじっとりと強かに思いを寄せ続ける京介(攻)の話です。京介はやや哀れな立場ではあるはずなのですが、何処か漂うふてぶてしさが、あまりそれを感じさせません。彼が所謂お坊ちゃまだからでしょうか…。対する琢馬は次々と身近な人の不幸にまみえ、その健気さに涙が…でてもいいはずなのですが、何処か浮世離れしたふわふわ感がそれを感じさせません。
そんな2人のお話ですので、大正〜昭和初期の気怠げな雰囲気は楽しみつつ、後味は以外にライトです。
難をいえば、時系列が入り乱れ、少しわかりにくい部分があったことと、欲をいえば、2人の高校時代の青臭いやりとりがもっと読みたかった、という感じです。
しかし、大変美味しい作品であったことは確かです。ご馳走様でした。