あんこさん

何だか小説を読んでるような、情緒感のある作品でした。良く言えば、独特で素朴な絵柄は本の雰囲気に合っていますが、少し下手過ぎかなとも思いました。

登場人物は皆、特筆した特長を持つ人たちではない、言うなれば普通に何処にでもいそうな人達なんですが、そこがこの本にリアリティを与えてると思います。
思わずページをめくってしまう面白さではなく、1枚1枚ゆっくりと読んでしまう、生きる人々の日常の様々なシーンを覗き見してるような作品でした。

収録されているのは、サンプルに出てくる高校教師と元教え子のお話、付き合っているバツイチ同士の男女とその連れ子達のお話、一話で登場する元教え子の親友の恋のお話と、この本で登場した人達のクロスオーバーなショートショート漫画が納められています。他、主作品とは繋がらない短編二作もありましたが付属的な物だったのか、あまり面白くなかったです。

サンプルのお話も良かったんですが、私はバツイチ同士と連れ子達のお話がおすすめですね。個人的に1番感情移入してしまいました。悪者さんがいいキャラしてます。

面白かったです！
ファンタジーと民族物好きの私には堪らない一冊でした〜😍
サンプルのお話を含め3つのストーリーと番外編が収録されていますが、やはりサンプルのお話が一番良かったです。
表紙の白鹿の子が一途に相手を想って頑張っている所なんか、とっても切なくて胸がぎゅっとなってしまいました。
立ち読みの時は、作画の方が少し心配だったんですが、然程気になりませんでしたし、衣裳なんかも細かく描き込まれてて綺麗でした。双子の白鹿の幼い頃と狼が可愛すぎて個人的にツボです！
後は、お兄さん達のお話が無かったのでそれも読んでみたかったですね…。
ともあれ、なかなかアタリな作者さんでした〜😃✨✨