このレビューはネタバレを含みます▼
『あの頃の記憶だけで生きていける』
この言葉に胸が締めつけられる思いです。
小4で好きになり、小6で両想いだと知り、その時におばあちゃんなって、死ぬ間際に最後にもう一度会いたいと思う人だと確信してから、どんなに色んな人と付き合ってもいつも夢の中で付き合えそうで付き合えなかったり、もっと話しかけて夢の中だけでも番号交換すればいいのにいつも出来なくて、いざ目の前にすると素直になれなくて、照れ隠しで好きだとバレない様に(周りにはバレバレだったけど)ぶっきらぼうな態度しかとれないから、『本当はずっと大好きだった!!』と叫んで起きたり、中学の同窓会で会って、からかわれてると分かっていながらも話しかけられたり隣に座られただけで、座られた側の身体がやけに熱くて、やっぱり今でも好きだと確信したり、おそらくさらに歳をとっても会う度にこの先ずっと胸がざわつくくらい好きでいる。
でも、私はあの人にとっては対象外の存在で、細くてモテる可愛い女じゃないから、一生叶わない初恋だって分かってる。あの人の好みの顔じゃないって知ってる。
だから、生まれ変わったら次の世でいいから、彼女か結婚出来てたらと望む。
塾が同じで君の迎えの車が来るまで少しでも長く一緒にいたいから、雪でキャッチボールしたり、家の店から持ってきたカロリーメイトのチョコ味をいつも美味しそうに食べてくれたり、ずっと喋りすぎてお前らできてんだろとからかわれて、すごく否定はしてたけどものすごく嬉しかったり、本当は君に作ってあげるはずだったバレンタインのチョコをクラスの女子にほとんどあげて、残った2つをなんとか食べてもらって、後で胃薬飲んでおくって言われたのも、久しぶりに話しかけられて嬉しかったのに、体育で着替えてる途中だったのと、中学に入ってから君がカッコ良くなってモテだして、Yちゃんからの視線が怖くて無視してしまったのも、空気読めずにもう望みがないのに毎年カバンにバレンタインのトリュフを忍ばせてしまったのも、小学校の朝会終わりで教室に戻る時に階段で目が長い間あってた事や、高校で帰りの電車で何回も目があったり、彼氏が出来てから可愛くなったて聞いて嬉しかった事も全部苦くて淡い思い出です。
この漫画は、現実では実らない初恋やどうしても叶わない恋を代わりに叶えてくれる、とても良い作品です。
途中から面白くなって、一気に購入してしまいました。