このレビューはネタバレを含みます▼
作者さん書いです。
「腹黒従者の恋の策略」から綿々と受け継がれてきた国の王女様のお話でした。
物語を担う人物3人の容姿と核になる性格の特性…
毎度のことではありますが、凝って書き上げられていらっしゃるなぁと思います。
ある人物の抱えているものが何なのか当たりをつけようとした時に腹黒のことを思い出しました。
伝記のくだりで気が付けないという、とても残念な私ではありますが(苦笑)
作品の文体や話の雰囲気は決して暗くはないと思うのですが、奥底に抱えているものがソーニャだと思います。
綿々と受け継がれてきた、その特性って時々こんな風に交錯して濃いまま保たれてきたのかなぁとか、強烈に執着しちゃう根底にあるものって…とか妄想すると、ほの暗くなります。
腹黒が全く読めない結末だったので、そちらと比べて-1としましたが、大変楽しませていただきました。買っても損はないと思います。腹黒ともどもお奨めです。