このレビューはネタバレを含みます▼
内容的にはオメガバース、スパダリ高校生α×子待ちの健気Ω+可愛い女の子と、好みが詰まっていたので広告に惹かれ試し読み後に購入したのですが、なんというか…他の方も書かれてましたが……色々惜しい…。
まず、運命の番についての説明的描写をが必要だったのでは。運命の番の絆は夫婦よりも、何よりも強烈で、出会った瞬間本能で惹かれ合う。その説明を言葉でなく世界の大前提として、ほんの少し描いてからの方が、オメガバースをあまり知らない方にも、なんでいきなり??感が少なかったんじゃないかと思いました。まあ、そこはふんわり進んで行ったとしても、攻めが受けを本気で好きになる過程をちゃんと描いて欲しかった。「本能で惹かれる」から「人間性を知って好き」になる、そこをもっと丁寧に描写されていたらより感情移入できたんだと思います。
受けも受けで、高校生と社会人が番う葛藤がもっとあれば切なさが増したのでは。
時々挟んでくる心理描写もなんだか説明口調でくどいというか…他のセリフもですが。どうにもテンポが悪いと感じてしまいました。
あと全体的に画力が低い…表紙の感じを期待して読むとガッカリしてしまいます。
ここまで酷評のようになってしまいましたが、ありそうでなかった設定などは良かったと思います。最後幸せになってくれたのも後味が良くていい。ただ、このレベルの高評価の他の作品と比べてしまうと、どうしても見劣りしてしまうというか…パーフェクトに近い感動を期待して読んでいるので、B級映画のような残念感が否めません。人によって好みもあると思いますが、私はそう思いました。作者さんの今後の成長を期待します。