このレビューはネタバレを含みます▼
板垣恵介が中途挫折した餓狼伝の世界を髣髴とさせるような正統派格闘漫画。多くのレビュアーが指摘している通り、シモネタ悪ふざけを受け入れるかどうかで、まず評価が分かれるような気がするが、格闘漫画好きなら10巻ぐらいまで読んで評価して欲しい。喧嘩部分に関しては、暑苦しいぐらいに真剣に作者は描いている。それがひしひしと伝わってくるはずだ。また世界観は各流派、各団体による「最強」をかけた争いであり、武器有り、奇襲有り、何でもありながら、基本的には己の肉体が最強の武器との信念をもっている男たちばかりである。餓狼伝、というか夢枕獏のバイオレンス、格闘小説の世界観そのままである。