しろさん

BL漫画です。もちろん。
ただ、恋愛要素全てを抜きにしても私はこの作品はとても素敵だと思います。特に社会人として日々を慌ただしく送る大人にこそ、読んで欲しい作品です。大切な恋人や家族との向き合い方、自分の仕事と夢、ふと、そんな色々な事に悩んだ時に読むと、ヒントをくれるような、ほんの少し前向きになれるようなそんな気がします。

2024年の私的ベストBL間違いなし。
私自身、自分の恋愛対象がどちらかなのか分からず、学生時代にとても悩んだことがありました。だからこそ、神田くんの苦悩がまるで当時の自分そのものな気もして、涙が止まりませんでした。ただその人が好きで、誰よりもその人を笑顔にできるのは自分でありたい。ずっと傍に居て支えたい。そう思ってるだけなのに、同性というだけで、簡単にはいかない。ましてや、同性を好きになったのはその人が初めてだったら、どう証明すればいいかも分からない。上野くんも、神田くんもそれぞれに背負ってるものがあって、お互いの事を大切に考えているからこその、しがらみがあって、1歩踏み出せなかったりもして、途中はこちらも辛くて仕方なく、胸が締め付けられました。でも、2人が沢山すれ違いながらも向き合って、結ばれて、最後には幸せに笑い会う姿をみれて、過去の私自身までとても救わたように感じました。そして何よりこの作品と出会って、当時自信が持ちきれなかったけど、あれも間違いなく恋だったのだと思うことが出来ました。最後の告白のシーンの神田くんの言葉がとてもとても素敵でした。