妊娠したら死にたくなった~産褥期精神病~(分冊版)
橘ちなつ
このレビューはネタバレを含みます▼
自分自身が母になりいろいろなことがある育児の最中に見かけたこちらの漫画。
試し読みですでにまだ読むのにはメンタルが追いついていないと思い先延ばしにしていたのですが、やっと読んでみようと決意し読み始めたら涙と共に最後まで読む手が止まりませんでした。
自分も仕事で少々落ち込んでいた期間があり、元気になって何年もしてからの妊娠出産でしたがそれでも母になる親になるということは固定概念、世間からの目、理想とのギャップなど他人には言えないけれど悩ましい日々の連続です。
この作品では共感できる部分もありつつここまで苦しんでいる方もいるんだという驚き、寄り添って支えてくれる周囲の人々の大切さに気付かされました。
漫画の中にもありましたが、女性だけでなく様々な方にこういったことを知る機会が増えればいいなと思いました。
また、その上で私の偏見かもしれないですが、生理休暇などのように、女性の体に関することで「甘えてる」「産んでおいて自分勝手」など本人にしかわからない苦しみに対する悲しい言葉や視線がなくなることを願っています。
大変考えさせられる、勉強になる作品でした。