このレビューはネタバレを含みます▼
友達3人組で、2人が付き合ってもう1人は祝福するというのがセオリーだが、そこを残された1人もモヤモヤチクチクするという展開にしたのが面白いし、なによりギャグチックで面白かった。無意識で重めの友愛っていいですよね。
一方、タイトルで「サンピーケーピースターティン」と言う割には、吏人に関する描写が少ない気がして、印象に残らないまま終わっちゃったなという感じだ。冒頭のシーン以外でもう少し、「3P」たる要素があれば良かった。
また、1ページに詰められている量が多くて、割と読みづらかった。中でも説明したい状況とその説明の言葉が一コマの中で離れた場所にあって、説明の言葉が人物の吹き出しの近くにあると、その吹き出しと説明の言葉に関連性を感じてしまう。近くにある2つのものほど論理付けたり関連付けたりしてしまうので、必要で外せない情報はより近くに、どうでもいい、または読者に委ねてもいい情報はできるだけ省いた方が読みやすくなるのかなと思う。
最後に、登場人物の感情の起伏？展開？が早すぎて、直前のシーンからの蓋然性が見当たらず感情移入できなかった。例えば、七凪が可愛い女の子に告白されたのを知って颯が七凪に詰め寄った瞬間、七凪は苛立つよりも前に、どうした？！え？！という感情が起こるのではないか。そしてその後の嫌味のような颯の言葉によって初めてイラッとくるのではないかと思う。感情の段階をもう少し細かく捉えていれば登場人物の感情に追いつけると思う。
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