このレビューはネタバレを含みます▼
今作は軍隊を舞台にそれぞれ初めての感情に触れ合う作品。ユアンが現状に対しての息苦しさとザジ・セトの自由さが対比になっている。
完璧な立ち回りや事件を解決するために計画などを立てれる高い頭脳を持ち、部下に慕われているユアン。しかし、彼が所属する隊の師団長である義兄により成果を全て奪われていた。この現状に対してユアンは部下や民たちに自分の行動をわかってもらえればそれでいいと自身がいても大丈夫だと思える居場所を確保することに固執していた。ある違法賭博が行われていた闘犬場を取り締まるべく訪れたところでザジ・セトに出会う。
彼らは常にニコイチであり、王者であることを自由であることを求めていた。2人は自由に生活するべく師団の上司に当たるユアンを従えれば思い通りになると最初は考えていた。しかし、ユアンと過ごすことで彼らの心情や考えが少しずつ変わっていく。
ザジはユアンに褒められることや撫でられることで今まで感じたことがない気持ちに対して王者だった自分が何か変わってしまうのではないか、一緒にいたセトと違うものになるのではないかと焦っていた。
セトは毎回ユアンと関わるたびに笑うのではなく、何かを恐れている表情をするザジを見るもセトにとってどうしてそう感じるのか解からなかった。
そんな複雑な心境の中で彼らはどう変わっていくのかが描かれています。