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今月(10月1日~10月31日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • 私と夫と夫の彼氏

    綾野綾乃

    随所の違和感にもやっとする
    ネタバレ
    2025年9月24日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 一見するとセンシティブな問題を丁寧に描いているように見えますが、きちんと読むと不倫のネトラレで寝取った方が相手をゲットし、壊された方が無理矢理納得させられ不倫の事実をうやむやにされたという違和感が強く残ります。
    恋愛の形もちゃんと読むと三人の気持ちが一方通行で変な図式になっているように感じます。周平、美咲と悠生を同じように愛してるって言うけど、実際は美咲が一番悠生は二番で優劣あるよね?悠生を好きなのって美咲の旦那だから好きで、美咲が周平を選んだら悠生の優先度下がるよね?っていうところがチラホラ見えます。そもそも、好きな相手の旦那と分かって不倫してる時点で美咲と繋がり作りたかったのが分かるし、そういうことしてて自分を愛してって大分思考が斜め上な気がします。

    考えて欲しいと訴えたい、伝えたいことは理解できますが、やらかした事に対しての責任の取り方がこうならいいでしょ?と感じてしまうので、けじめをつければ幸せになっても良いよねというご都合主義は見たかった結末とはズレてしまってるかもしれません。

    読んでいて期待していたことは、【歪な形で始まった不倫や同居という関係をきちんと精算した上】で、皆が納得して【新しい可能性】を見つけていくという流れでした。
    読み進めて感じることは、【倫理観が欠如してるところを叱ったり正して導いてあげるキャラクターが一人としていない】まま、最後まで突き進んでいきそうだなという違和感です。
    なぜ、『人の物を盗んではいけません』『そうしたことでどう責任をとって償うつもりですか?』という部分を諭してあげるキャラクターが一人もいないのでしょうか?そこはLGBTの問題とは別の問題と思ってしまうのですが。
    悠生の姉が一番その問題を強く言及できそうだったのに、結局はそれすらもうやむやにされてしまったので、全体的に周平のおかしさに巻き込まれてみんながおかしくなったという感じで収まってしまう奇妙さが気になります。
    【異様な価値観でねじ伏せられて、見なければいけない問題を別の問題とすり替えられてしまう切り替えの早さ】が払拭出来ないまま話が進むので、性的マイノリティを中心に読みたい人には刺さるけど、不倫の問題を解決して欲しかった人にはとても嫌な印象が残る展開なのかなと思います。
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  • 私と夫と夫の彼氏 分冊版

    綾野綾乃

    理解しようと思ったけど、無理だった
    ネタバレ
    2025年9月24日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 続きが気になって読んでましたが、キャラクターの心境の動きが共感しにくく、物凄くもやもやしてます。

    恋愛の形は色々なので、可能性を拡げて理解しあおうというテーマや考え方は素敵だと思います。
    ただ、よく見るとみんな平等に愛してるとみせかけて実は三人とも一方通行の恋愛感情であること、それを誤魔化した上で恋愛ごっこをしていること、その歪さを無理矢理押しつけ納得させていること、まるで催眠術に掛かったかのように当たり前に受け入れていることに強烈な違和感を感じます。
    周平にとって美咲が大事なら始めから気持ちを伝えるべきだし、美咲の旦那が悠生と分かった上で浮気していたのに、それを正当化して同居し二人の関係性を修復不可能なところまで崩壊させた上で二人とも俺を愛してってどうしてそうなる。
    恋愛の嗜好というよりは、ただの子供の我が儘にしか見えないです。
    誰かの幸せを壊して自分が幸せになったという事にももう少しフォーカスして欲しかった。自分だけが傷付きたくない、愛されたいと葛藤しているところがとても自己中心的で、幸せを壊された方がずっと葛藤して苦しんで逃げるまで追い詰められて諦めるってのは、嫌な後味が残る形だと感じました。
    悠生の言葉も表面上の謝罪にしか見えないのもなんだかなぁ。
    恋愛や嗜好を肯定する前に、崩壊している倫理観をなんとかして欲しかった。それを諭すキャラが即座に手のひらを返してごめんね、理解するよと言うところがとても引っかかります。

    大地のお陰で美咲も幸せな結末になったのかな?
    ただ、浮気した二人はくっつかない展開が好ましいと感じるくらいには、責任の取り方に納得がしにくいです。
    幾らマイノリティで苦しんでいるという背景があったとしても、結局はやらかしたことをうやむやにされてるので祝福は出来ないです。離婚したからOKはちょっと弱いかなぁ。一応けじめはついてるけど向き合わないと行けないことから逃避されてしまったので。
    描きたかったものと読みたかったものが上手くかみ合っていない印象が強いのかも。
    作者さんは色々考えてこの結末を用意したと思うので肯定的にお話を受け止めたいと思い読み進めていましたが、読めば読むほど納得いく答えが見つからないという奇妙な感じです。
    全てを受け入れて仲良く幸せという曖昧な結末になってしまったのがとても残念で仕方ないです。

    お話自体は面白かったです。