このレビューはネタバレを含みます▼
登場人物の一人一人の考え方や、行動の背後にある過去の出来事が、丁寧に描かれていてしかもそれがリアルの人間関係と同じように徐々に分かるようにしている構成がもう芸術的でした!どこか手塚治虫やドストエフスキーの作品と同じ類いの雰囲気。
タイトルと表紙以上のクオリティー。。青春群像劇という一言では片付けられないくらいセリフや脚本が緻密に作り込まれています。
また、登場人物たちの悩みや視点が時代精神を反映しており、今の時代を代表する作品として後世に残ってほしいと思います。
一方で、賢くてかわいく、かつ寂しい思いをしていた中学生が、自分のレベルに合った高校に進学したら、周りが人間関係的にもレベルが合う人になって、心の傷が癒えて成長していく話。+周りの人もそれぞれ成長していく話。というありふれた?ストーリーともいえる。しかし、それを緻密に作ることが難しいのであって、作者の方の脚本を練る熱意or才能がすばらしい。
本当に久々に楽しい作品を味わえました。ありがとうございます。
あえて批判するとすれば、出てくる人たちがみんな自分の考えを言語化するが上手すぎる。笑