このレビューはネタバレを含みます▼
旧版購入していて続編待ってたんですけど新装で販売されちゃっててレビュー見たら下巻で事足りるということでしたので下巻のみ購入しました。
はらださんの作品はいくつか拝見させていただいているのですが、毎回登場人物の心理描写とか過去のトラウマとか抱えてるものをじわじわと、伏線を見事に違和感なく回収していくのが手際良くて潔いって思っています。あと何故か読んでたら「にいちゃんち」が頭に思い浮かんで、そっちもそっちでなかなかダークな内容ですが、両方とも執着される側があれだけ拘束とか囲うような真似事をされても完全に精神崩壊する胸糞展開にはならず、強くて凛とした印象のまま終わっているところが良いなと感じました。個人的に、闇に引き摺られて堕ちていくという展開は好きなのですが、それよりもリアリティがあって、人間味のある内容でした。その片隅にはいつもキーパーソンになるような（今作でいうと、りくちゃんのような）人物もいるのですが、毎回好きになってしまいます。惚れます。
どこまでも計算高い福ちゃんには寒気がするほど恐れ慄きましたが、しょーくんに振られて生き甲斐をなくしたと駄目になっている（フリかな？笑）、とにかくしょーくんのことがいつも第一にあって行動しているところを見ると、他の人たちよりもうぅんと単純な思考回路なのかなと思っちゃいました。色々複雑に仕込んでる割に動機はアッサリしているところが憎めませんでした。
そして絵も相変わらず素敵です。好みの絵柄でどこかで見かけるとはらださんの絵だ〜と思わず駆け寄って見てしまうくらいには好きです。
久々に買った漫画でしたが買ってよかったって思ってます。おすすめです。
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