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レビュー

今月(11月1日~11月30日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • エロティック・サイコ(フルカラー)【特装版】

    KJK

    見事な伏線回収
    ネタバレ
    2025年11月22日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 合計で3回ほど読みました。初めはあまり話に抑揚のないずっと平坦なお話しだなって思ってました。でも他の方のレビューを見てからもう一度見ると、ほんとに色んなところに伏線や、わかりづらかった孝史の気持ちが至る所にあり、あっぱれです。
    孝史と神谷のお話だと思ってたけどそうじゃなかった。孝史は別れてからもずっと先生が好きであり、依頼も先生だから引き受け、全ての行動も先生のためだった。
    確かに見直したら、人に対して優しい言葉なんていいそうにないあの孝史が先生には、気を使った発言や、最後には一緒にいると落ち着くとまで言ってますし。先生と最後になってしまったその会話は孝史にとっては精一杯のアピールのつもりだったんでしょうけどそんなものとは知らずに先生はそこまで真剣に受け止めず返します。先生の気持ちは神谷だったから。虚しいですね。先生が引っ越し祝いを持ってきた時、あの孝史が慌てて玄関に向かう描写も、完全に先生への気持ちが現れてますね。
    神谷と孝史が結ばれて欲しかったという声がチラホラありますが、そんな可能性なんてはなからなかったのですね。体の関係も神谷の矛先から先生を守っただけ、甘い言葉も勘違いさせるような言葉も全部先生への興味を自分に向けさせるための演技だったわけです。
    そしてそれは簡単に成功しました。でもそんな順調に進むはずもなく、結局、先生は一度詐欺師を信じて騙された時のように、信じた、恋してしまった殺人鬼に殺されてしまいます。そして神谷は小さい頃のように、愛する人に1人にされ最後まで満たされなかった。
    孝史は、殺人鬼のその後不幸になっていく姿を見るのが趣味だった。また発言にあるように幸せになったと履き違えている人により興味を示します。しかし最後に神谷に復讐した孝史は「最高の選択肢だと思ってます。」と、孝史のいう「幸せと履き違えている不幸な人」になってしまったわけですね。今までそういう人をみて楽しんでいたつもりがいつのまにか自分がそういう人になっていた。先生を守るために始めたことが結果先生を殺してしまった。ほんとにこんな救いようのないお話でした。最後の1ページが本当に切なくて好きです。最後に刑事に私を好きでなくて良かったと言っているあたり、唯一の心を許していた友達であり好きな人であった人が殺された以上、もう孝史には生きる意味がなくなったんでしょうね。
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