このレビューはネタバレを含みます▼
初めて拝見しましたが、絵柄、シチュエーション、共に素晴らしかったです。五段階評価では測れません。「幼馴染」というやり尽くされたシチュエーションに「百合」を入れることによって起こる化学反応は、少なくとも1人の疲れ果てた人間を救いました。幼馴染物の百合はいくつか見たことがありましたが、いつも一緒にいることによって自身の感情が、友情的な「好き」なのか、恋愛的な「好き」なのか分からなくなるようなシチュエーション、または相手が幼少の頃からグイグイ来て、あしらっていたのがいつしか本気になってしまうというシチュエーションでした。しかし、何らかの原因で離れてしまった2人が再開し、相手がその気というシチュエーションは思いつきませんでした。zoneの「Secret base 〜君がくれたもの〜」を彷彿とさせるシチュエーションは、自分にぶっ刺さりました。幼少期の無邪気さと今のギャップを感じながらも、現実と好意に向き合い、それは2人にどのような成長や挫折、喜びを与えるのかという期待と不安を読者に与えてくれる、男かと思っていたら女だったシチュエーションも大好物です。YouTubeのネット漫画では、今と昔のギャップに戸惑う主人公と、昔のまま一緒にいられるというヒロインが、中盤以降に何らかの原因で対立し、ギクシャクした雰囲気になってしまうが、その後仲を取り戻し、昔とは違う一緒の過ごし方をしていくというシチュエーションが多いのですが、これを百合で見ることができたことが今最大の幸せです。言葉如きでは、この作品の素晴らしさは伝えられません。
是非買ってください、
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