このレビューはネタバレを含みます▼
絵柄は人それぞれの好みで置いておくとして、どの登場人物に対しても、愛着というか感情移入が難しい
カズミ:一度目は突然の出来事だったから、日々呆然としてしまったであろう事は、話の流れとしてわからなくもない。だが、二回目は予告アリだったのだし自身で予感すらしていたのだから、もう少しマシな手立てはなかったのか?と思ってしまう。
しかも、シノがあれだけ悲惨な目に遭わされたのにその後普通に高校卒業までシノに特に構わずのほほんとしていたのだから腹が立つ。
(5年後にシノの妹シホから話を聞くまで、ほとんど何も知らないところがまたムカつく。面会行くとか手紙出すとかしなかったのかよとか、思うところがありすぎて…)。
サキの言うように、『全てはお前の一言のせいだ』としか…一話で終わるけど、本当にフミカの代わりに永遠にされてしまえば良かったのでは、と思ってしまう程のクズに成長していたのも、また感情移入出来ない一因(シホ初登場の時)。
サキ:カズミを好きになったきっかけが単純かつ浅すぎる(たかだか消しゴム拾われたくらいで…)そのくせ、何故そこまで闇堕ちしたのかが伝わらない。
真相心理学を勉強していない人間が、関連書籍や参考資料も無しに、類似事件の記事を読んだり取材したり、せめて似たようなイメージの映画やドラマを一つは目を通す等の努力を一切しないで、ヤンデレという言葉のイメージだけで場当たり的に描こうとした感が否めない。
家族仲が悪いから優しくされて嬉しくてつい…とかそういう事でもない(どうせ家族仲がうんぬんと、無責任な発言したTVのコメンテーターに、そんなわけあるかとキレてリモコンぶつけて画面割った母親と、そっと寄り添う夫らしき二人の姿)らしい描写はあったが、なら何故そこまで…理解出来ない故のサイコパスなのか?
フミカ:何ら感情移入も出来ないまま出だし数ページで退場したせいで、時折カズミの過去のトラウマ映像として出てくるも、読者としてはほぼダメージも意味もなし。ただのスプラッ⚪としてしか映らず…
シノ:登場して間もなく、事あるごとにカズミに勢い良く告白連発とかイタイ女だなと思った。最終話もやはり腑に落ちないポジションに…
元先生:カズミのトラウマ知ってるくせに、二重スパイ?肉⚪関係持ってまで、何がしたかったの?