漣。さん

‘男女どちらでも無い性’の作家・新井先生の漫画。

所々セクシャルマイノリティについての解説があります。
当事者の方が描いているので、とても解り易いです。

当事者特有のエピソードなどが面白いです。

あ。下ネタの割合も多めなので苦手じゃない方に！

文句無しで面白い！
と断言出来るのは、序盤迄かな。


全話読みました。
春がちっちゃい頃の御話は大好きです。
成長すると共にぶつかる壁……。愛のある家族と、友達と乗り越える様子は思わずうるっとします。
あくまで個人的な感想ですが、後半になるに従い春の「俺はISだ！」主張が鼻につくように……。

以下セクマイ当事者の現実的呟き。
このお話、時代設定は何年頃なのでしょう？
GID（性同一性障害）特例法施行以降であれば、春のような生活をしている場合は高校卒業と同時にホルモン投与開始出来る筈。

春が受診している医師が悉く「戸籍の性と異なる治療をするのは困難」と主張しているのも「？？？」。
特に性同一性障害の診察が出来る医師なのに……！

春自身の迷いはさておき。医師が女性化を勧めている場面が多かったように感じたので……。

初恋の男の子は、実は心が女だった…。

いつきちゃんが格好良くて、可愛くて！
主人公は平凡だけど一途で。
二人の関係性が大好きです。

いつきちゃんの弟とか、ばばも良い味だしていと魅力的でした。
ラストも個人的には好みです。



……唯、セクマイ当事者としてはいつきちゃんが「女として女を愛する」選択肢は無かったのかなー。とか考えてしまいました。

絵も上手いとは言えず全体的に雑な印象です。
毎回、趣向を変えたセックスシーンは、個人的にどうしても涙ボロボロ涎ダラダラな描写が好きになれなかった。

ストーリーもセックスのおまけ程度の代物なので、ストーリーを楽しみたい方には不向きだと思います！