そらこさん

この作者さんの作品はどれも黒髪の美青年、ニコラス君が主人公で、受け固定、さらに理不尽に毎回酷い目に遭います。
BL…だけど、Lがないのが特徴。
絵柄の綺麗さに似合わず内容はダークなので、ふつうのBLを期待して読むと胸糞かと思われます。

今作も攻めの執着心がどこから来るのかちょっとよくわからないのですが(○○の腹いせにあそこまでするか？)、全ては作者さんがニコラスを虐げるための「装置」なので、まあ理由はなんでもよいのかなと。

以下、この作者さんの作風について。
毎回、エンディングがはっきりしないかバッドエンドでニコラス君が責め苦の世界に閉じこめられており、
さらにスターシステムゆえ、ニコラス君は別の世界線に転生させられ、また虐げられるというループ。
虐げられている美青年を見るのを楽しむ、と書くと変態っぽいですが、それ以上でもそれ以下でもありません。
私は作者さんの特殊な性癖が刺さってしまったうちの一人ですが(また、そういう人は一定数いると思われます)、あまりに嗜虐趣味が前面に出過ぎていて、リアルでこれ好き！って言いにくいのが難点です…

日常系サスペンス(世にも奇妙な物語風)をBL風味にアレンジした短編でサラッと読めます。
例によってレ○プシーンがありますが描写が抑えめなのでそんなに悲壮感はないです。
歴代のニコラス君の中では一番ハッピーなニコラス君ではないかと思われます。
(ルカと幸せになってくれ！)

…逆にこれがダメなら、この作者さんの他の作品は受け付けられないかも。

個人的にこの作者さんのドロドロの作風で長編を読んでみたい気もしますが、ニコラス君が悲惨な目に遭いすぎてタヒぬ結末しか見えない…短編がいいのかもしれませんね。