このレビューはネタバレを含みます▼
私達はみな、今、同じ時を生きる流れ星みたいね。
熱く燃えて光り流れて消える。
宇宙にとっては塵であり一瞬だけど、
人はその短い時の中で迷いながら歩き続けるんだよね。
深い物語とその美しいエンディングが忘れられず、そんなことを考えていました。
BLという枠にあるせいで多くの方に読まれにくいかもしれませんが、人を愛することや死生観や人生観を考えさせられる素晴らしい作品でした。SFとして話の作りの甘さを指摘されている方もおられますが、私の視点はそこじゃないので気になりませんでした。お話は上下巻で凝縮され、うまくまとまっていると思います。
個人的にはその後のふたりを読みたくて仕方ありませんが(いつからお互いの名前で呼び合うんだろうとか、今までイキガミとして何も普通の暮らしをできなかった分、今は休日は吉野さんとデートで忙しく楽しく過ごしているのかなとか)、その後のストーリーは、読者に想像を任せるという作者からのプレゼントだと思っています。
大好きな作品を生み出してくださった作者に感謝!