リョハン村正さん

色んな批判を浴びる気がする作品です。
物語中の出来事（社畜、自由恋愛、浮気、興信所、警察の介入、冤罪（噂）による影響、大事故、年の差婚）を物語として捉えている人にはセンセーショナルな出来事・展開ばかりを詰め込んだ「漫画」として終わると思います。
ただ、それなりの数の人と触れ合い、込み入った事情を抱えている人と接した事がある人には、リアルな描写から「この様な境遇の人がいたなあ。」という感想を抱くと思います。
知り合いに将彦・優里程でなくとも年の差婚のひとがいました。
当事者の将彦や岸さんのように、その方も世間の目を気にして悩んでいました。
その苦しみ、ナマの苦悩は当事者や近くの人にしか感じられないし、感じたくても感じえないものです。ちなみに今は家族も増えて幸せそうな様子です。
作中で将彦が性行為を何度かしています。発散のための行為だったり、恋愛としての本気の行為だったり、それは人生ではありうることです。人間がいる時点でまずは行為があったはずですから。
そういった陰徳のことまで隠さずに書き上げたこの漫画に対して理解を示してくれる同志が増えてくれると嬉しいです。


最後に優里ちゃんが幸せそうで良かったです。長く書きましたがそれにつきます。

大家さん「あの男、ギリ合格」
人生経験のある人が認めてくれる。そのシーンが私には印象的です。
最期の３ページ、桜の花を置いたページがこれからの門出を表している感じが好きです。

夢月（るな）さん。高井先生。梓さん。貝塚さん。ナナさん。浅岡君。友達のサキちゃん、頼ちゃん。みんなが元気な姿が見れてよかった。
個人的に浅岡君が頑張っている姿が見られてうれしかったです。

とにかく優里ちゃんが良い子です。
そして東根さんが現実にいそうな、断れない日本人。そしてたまに感動的に優しい。
現実感が特盛りな程に盛られている。決してきれいなだけの漫画でないことが凄く引き込まれました。
優里ちゃんに幸せになってほしいです。