このレビューはネタバレを含みます▼
本来のギリシャ神話だと、豊穣の神デメテルの娘コレーが、ハデスに誘拐され忌み嫌われる冥府へと無理やり連れ込まれ、いよいよ冥府の実(ザクロの実)を食べてしまい、ハデスの妻となりその際にペルセポネと名付けられた、というのを小学生の頃読んだ覚えがあります。他にもハデスに関したストーリは様々ありますが、ほかの神や生き物たちも、綺麗な物語より酷く残酷で怖くて意地汚い描写が多く、当時の私には小学生ながらにしてあまりいい気持ちでは読めませんでした。ですが、コレットは死ぬことにした、を読み進めていくとこんなにもあたたかく、力強く、幸せで、涙こぼれる作品で、本当に出会えて良かったです。きっとハデス様とコレット、冥府の住人たちはこれからも楽しく暮らしていくんですね。素敵な作品でした。ありがとうございました。