このレビューはネタバレを含みます▼
物語の描写は淡々としていますが、主役の一人、環のおかれる環境はわりと深刻。でもそれを重くなりすぎないように、核心以外の場面でクスッと笑えたりするシーンがあり緩和されています。進展はゆっくり、ただその分二人の心の機微や葛藤は丁寧に描かれているので没頭感は増します。人を好きになることと性的な触れ合いを環境からのトラウマにより嫌悪してしまう環と、好きだから触りたいし、したいと思う志井。二人のやり取りは楽しくもあり、どこかぎこちない。志井の一途で強引でちょっとぶっとんだ所も魅力的だし、環にもどうにかトラウマから解放されてほしいと願わずにいられない。もちろん絵もすばらしく綺麗です。3巻でどうなるのか、続きがとても楽しみ!